キス釣りを始めてみたいけれど、どんな道具を揃えればいいのか分からない。そんな初心者の方に向けて、キス釣りに必要な道具を3つのカテゴリーに分けて詳しく解説します。
キス釣りは釣り初心者でも手軽に始められる人気の釣りで、最低限の道具があれば今すぐにでもスタートできるのが魅力です。
この記事では長年キス釣りを楽しんできた経験から、本当に必要な道具と、あると便利なアイテムを実体験を交えてご紹介します。

キス釣りとは?初心者でも手軽に楽しめる魅力
キス釣りは「海の女王」と呼ばれる美しい魚、シロギスを狙う釣りです。実際に釣り上げてみると、その透明感のある白い魚体の美しさに驚かされます。
長年キス釣りをやってきた経験から言うと、この釣りの最大の魅力は初心者でも簡単に釣果が期待できることです。複雑なテクニックは不要で、基本的な投げ方さえ覚えれば、誰でも楽しめます。
キス(シロギス)ってどんな魚?
キス(シロギス)は北海道以南の日本沿岸に広く生息する、細長い体と小さな口が特徴の魚です。砂地を好み、砂に潜むゴカイやエビなどを主食としています。
実際に釣り場で観察していると、キスは群れで行動することが多く、一匹釣れると連続でヒットすることがよくあります。これがキス釣りの面白さの一つですね。
サイズは15~20cm程度が一般的ですが、25~30cmの大型になると「尺キス」と呼ばれ、その引きの強さに驚かされます。先月も地元の砂浜で28cmの良型を釣り上げましたが、想像以上のパワーでした。
キス釣りが初心者におすすめな理由
キス釣りが初心者に最適な理由は、シンプルな釣り方で確実に釣果が期待できる点にあります。特別な技術や高価な道具は必要ありません。
釣り仲間に勧められて初めてキス釣りを体験した時のことを今でも覚えています。「本当にこんな簡単な釣り方で釣れるの?」と半信半疑でしたが、開始30分で最初の一匹をゲット。その日は合計15匹という予想以上の釣果でした。
また、釣ったキスは天ぷらにすると絶品で、家族にも喜ばれるのが嬉しいポイントです。食べて美味しい魚が手軽に釣れるのは、他の釣りにはない魅力ですね。
キス釣りのベストシーズンと釣れる場所
キス釣りで釣果を上げるには、適切な時期と場所選びが重要です。長年の経験から得たポイントをお伝えします。
キス釣りに最適な時期・時間帯
キス釣りの本格シーズンは4月から11月頃までで、特に水温が上昇する6月から9月が最盛期です。この時期は浅場にキスが大挙して接岸するため、初心者でも数釣りが楽しめます。
時期 | 特徴 | 釣果 |
---|---|---|
春(4~5月) | 深場から徐々に浅場へ移動 | やや遠投が必要 |
夏(6~9月) | 浅場に大量接岸 | 数釣りシーズン |
秋(10~11月) | 良型の「落ちギス」狙い | 型重視の釣り |
時間帯については、朝夕のマズメ時が最も期待できる時間帯です。早朝の薄暗い時間から始めて、日が昇るまでの2時間程度が勝負どころ。実際に朝5時から開始した釣行では、6時半までに20匹以上の釣果を記録したこともあります。
キス釣りができる場所とポイント選び
キスは砂地を好むため、サーフ(砂浜)や砂地の堤防が主なポイントになります。地元の釣り場を何度も通ううちに分かったのは、単調な砂浜よりも地形変化のある場所の方が釣果が安定することです。
特におすすめなのは、河口付近や小さな湾内の砂浜です。栄養豊富な水が流れ込むため、キスのエサとなる生物が豊富で、結果的にキスも集まりやすくなります。
結果:開始1時間で10匹、その後も継続してヒット
キス釣りの基本的な釣り方「ちょい投げ」とは
キス釣りの代表的な釣り方が「ちょい投げ」です。名前の通り、そんなに遠くまで投げる必要がない手軽な釣り方で、初心者にも最適です。
ちょい投げ釣りの特徴
ちょい投げは、軽めのオモリを使って20~50m程度の範囲を狙う釣り方です。本格的な投げ釣りと違って大掛かりな道具は不要で、普通のルアーロッドでも十分楽しめます。
初めてちょい投げを試した時の印象は「こんなに近くでも釣れるんだ!」でした。遠投できないからといって諦める必要は全くありません。むしろ、手返しが良いので数釣りには有利なくらいです。
基本的な釣り方の流れ
ちょい投げの基本的な流れは非常にシンプルです。仕掛けを投げて底を取り、ゆっくりと引きずりながら巻いてくるだけ。これを繰り返すことでキスにアピールします。
コツは一定のスピードでリールを巻くこと。3~5秒で1回転くらいのペースが目安です。途中でコンコンとエサを突く感触があれば、それがキスのアタリ。そのまま巻き続けると竿先が曲がる瞬間があるので、その時が合わせのタイミングです。
【絶対必要】キス釣りに必須の道具7選
キス釣りを始めるために絶対に必要な道具をご紹介します。これらがあれば今すぐにでもキス釣りを楽しめますよ。
ロッド(竿)|長さ2.5m(8フィート)のルアーロッドまたはコンパクトロッド
キス釣りには2.5m(8フィート)前後の長さの竿が最適です。短すぎると仕掛けが投げにくく、長すぎると取り回しが大変になります。実際に色々な長さの竿を試してきましたが、この長さが最もバランスが良いと感じています。
ルアーロッドやコンパクトロッドなら、10~20g程度のオモリに対応したものを選びましょう。シーバスロッドやエギングロッドでも十分代用可能です。既に他の釣りをされている方なら、手持ちの竿で始めてみるのも良いでしょう。
竿選びで失敗したくない方は、釣具店で「キス釣り用の竿を探している」と相談すれば、予算に合った適切なものを紹介してもらえます。

- キス釣りを手軽に始めたい人
- 他の釣りにも応用したい人
- 持ち運びを重視したい人
- 取り回しの良さを求める人
- 予算を抑えたい初心者
リール|スピニングリール(ナイロン3号付きまたは5千円程度の汎用タイプ)
リール選びでは、2つの選択肢があります。キス釣りだけを楽しむなら、最初からナイロン3号の糸が巻いてある安価なリールで十分です。実際に釣り仲間の初心者も、この方法でスタートして立派にキスを釣り上げています。
一方、他の釣りにも挑戦する可能性があるなら、5千円程度の汎用スピニングリールがおすすめです。シーバス釣りやエギング、ライトジギングなど様々な釣りに使い回せるため、長期的に見ればコストパフォーマンスに優れています。
サイズは2500番から3000番程度が適しています。あまり小さすぎると糸巻き量が不足し、大きすぎると重くて疲れやすくなります。

- 将来的に他の釣りもしたい人
- 長く使える道具を選びたい人
- ある程度の品質を重視したい人
- ライン交換の手間を省きたい人
- 釣り全般に興味がある人
天秤とオモリ|海底をしっかり感じられる重さを選ぼう
天秤(てんびん)とオモリは、仕掛けを海底まで届けて底を感じ取るための重要な道具です。キス釣りでは海底を引きずりながら誘うため、適切な重さ選びが釣果に直結します。
基本的には3~8号(10~30g程度)の重さから始めて、海底の感触がしっかり伝わる重さを選びます。軽すぎると底が取れず、重すぎるとキスの繊細なアタリが分からなくなります。実際の釣り場で何度か試してみて、最適な重さを見つけるのがベストです。
天秤の形状は、初心者には「立つ天秤」タイプがおすすめです。海底で立ち上がるため根掛かりしにくく、トラブルが少なくなります。

- 根掛かりを避けたい初心者
- トラブルを最小限にしたい人
- 安定した仕掛けの動きを求める人
- 手軽にキス釣りを楽しみたい人
- 道具選びで失敗したくない人
市販のキス釣り仕掛け|2~3本針の専用仕掛けが基本
仕掛け作りに自信がない初心者には、市販のキス釣り専用仕掛けが断然おすすめです。キスの小さな口に合わせて設計された針や、適切なハリスの太さなど、全て計算されて作られています。
針の数は2~3本針から始めるのが無難です。針数が多いほど一度にたくさんのキスを掛けられる可能性がありますが、その分絡まりやすくなります。実際に初心者の釣り仲間を見ていても、5本針以上の仕掛けでは頻繁に絡まって釣りに集中できない場面をよく見かけます。
キス専用と明記された仕掛けを選ぶのが失敗しないコツです。一般的な投げ釣り仕掛けとは針の形状が異なるため、必ずキス専用のものを購入しましょう。

- 仕掛け作りに自信がない初心者
- 絡まりトラブルを避けたい人
- 確実にキスを掛けたい人
- 手軽に釣りを始めたい人
- 失敗リスクを抑えたい人
エサ|イソメ類またはパワーイソメで十分釣れる
キス釣りのエサはイソメ類が基本です。釣具店で青イソメやジャリメ(石ゴカイ)を購入すれば間違いありません。特にジャリメは細くて柔らかく、キスの小さな口でも吸い込みやすいため特におすすめです。
ただし、「どうしても生きた虫エサは触れない」という方も安心してください。マルキューのパワーイソメなどの人工エサでも問題なくキスは釣れます。実際に虫エサが苦手な釣り仲間と一緒に釣行した際も、パワーイソメで立派にキスを釣り上げていました。
生エサの方が食いは良いとされていますが、キスの活性が高い夏場なら人工エサでも十分な釣果が期待できます。何より手が汚れず、保存も利くので初心者には使いやすいエサです。

- 確実な釣果を求める人
- 虫エサに慣れていない初心者
- 手軽にエサ交換したい人
- 保存の利くエサを求める人
- 衛生面を重視したい人
ハサミ|糸切りやエサ加工の必需品
ハサミはラインを切ったりイソメを適切な長さにカットしたりと、キス釣りでは欠かせない道具です。特にイソメは一匹まるごとだと長すぎるため、2~3cm程度にカットして使うのが基本。錆びやすい海釣りでは、ステンレス製で切れ味の良いものを選びましょう。
釣り専用でなくても、100円ショップの糸切りバサミでも最初は十分です。ただし、PEラインを使う場合は切れ味が重要なので、ある程度良いものを購入することをおすすめします。

- 効率的にエサ交換したい人
- ライン交換を自分でしたい人
- 仕掛けの微調整をしたい人
- 長く使える道具を求める人
- 一通りの道具を揃えたい人
ライフジャケット|腰巻きタイプなら邪魔にならない
ライフジャケットは安全のために絶対に必要な装備です。「キス釣り程度なら大丈夫」と思われがちですが、海では予期せぬ事故が起こる可能性があります。実際に足を滑らせて海に落ちそうになった経験もあり、その時改めて安全装備の大切さを実感しました。
釣り中の動きやすさを重視するなら、腰に巻くタイプの膨張式ライフジャケットがおすすめです。普段はコンパクトで邪魔にならず、水に落ちた時だけ自動的に膨らむ仕組みです。
価格は数千円から数万円まで幅がありますが、命に関わる装備なので信頼できるメーカーのものを選ぶことが大切です。桜マーク(国土交通省の認定品)付きのものを選べば安心です。

- 安全を最優先に考える人
- 動きやすさも重視したい人
- 長時間の釣りを快適にしたい人
- 軽量なライフジャケットを求める人
- 初心者で安全対策を万全にしたい人
【快適度アップ】持っていくと便利な道具4選
絶対に必要というわけではありませんが、持っていくと釣りが格段に快適になる道具をご紹介します。特に長時間の釣行や、釣ったキスを美味しく食べたい方にはおすすめです。
クーラーボックス|キスを食べるなら小型で十分
釣ったキスを美味しく食べたいなら、クーラーボックスは必須です。キスは小型の魚なので、10L前後の小型クーラーで十分対応できます。実際に私も普段は12Lのクーラーを愛用していますが、30匹程度なら余裕で収納可能です。
高価なクーラーを購入する必要はなく、ホームセンターで売っている数千円のもので十分です。保冷力より軽さを重視した方が、持ち運びが楽になります。発泡スチロール製のものでも、日帰り釣行なら問題ありません。
クーラーの中に海水を入れて魚を泳がせておく「活かし」の方法もありますが、キスの場合は締めて氷で冷やした方が身の状態が良くなります。

- 釣ったキスを美味しく食べたい人
- 軽量で持ち運びしやすいものを求める人
- コストを抑えたい初心者
- 日帰り釣行がメインの人
- 家族にも釣果を喜んでもらいたい人
保冷剤|氷よりもコスパ良好な冷却アイテム
クーラーボックスと合わせて用意したいのが保冷剤です。氷を買うよりもコストパフォーマンスが良く、繰り返し使えるのが最大のメリット。長期的に見れば確実にお得です。
実際に計算してみると、コンビニで氷を買うと一回300円程度かかりますが、保冷剤なら一度購入すれば何年も使えます。よく釣りに行く方なら、年間のコスト差は数千円にもなります。
クーラーボックスのサイズに合わせて2~3個用意しておくと、保冷力も十分確保できます。前夜から冷凍庫で凍らせておくのを忘れずに。

- ランニングコストを抑えたい人
- 定期的に釣りに行く人
- 環境に配慮したい人
- 事前準備をしっかりしたい人
- 長期的な節約を考える人
水汲みバケツ|手洗いや魚の一時保管に重宝
水汲みバケツは手を洗ったり、釣ったキスを一時的に入れておいたりと、様々な場面で活躍する便利な道具です。特にイソメを触った後の手洗いには欠かせません。
おすすめは折りたたみ式のEVA素材バケツ。軽量でコンパクトに収納でき、ロープ付きなので堤防からでも簡単に海水を汲めるのが便利です。実際の釣り場でも、この手軽さは重宝しています。
キスを一時的に泳がせておく場合は、定期的に新しい海水に交換することで、魚を元気な状態で保てます。ただし、長時間の保管はストレスになるので注意が必要です。

- 衛生面を重視したい人
- 魚を活かしておきたい人
- 軽量な道具を求める人
- 堤防釣りをする人
- 清潔に釣りを楽しみたい人
メゴチバサミ|魚に触れない人や毒魚対策の必需品
メゴチバサミ(フィッシュグリップ)は、魚に直接触れることなく安全に掴める便利な道具です。キス釣りでは毒のあるゴンズイやエイ、トゲのあるメゴチなどが外道として釣れることがあり、そんな時に重宝します。
実際に地元の釣り場でメゴチが釣れた際、素手で触ろうとした初心者の方がトゲで怪我をしそうになった場面を見たことがあります。そんな時、メゴチバサミがあれば安全に対処できます。
また、「魚に触るのがどうしても苦手」という方にとっては必須アイテム。特に女性や子供連れの家族釣りでは、あると安心です。小型で軽量なタイプなら、携帯にも便利です。

- 魚に触るのが苦手な人
- 安全第一で釣りをしたい人
- 外道対策をしたい人
- 家族連れで釣りをする人
- 初心者で不安な人
【上級者向け】あると更に釣りが楽しくなる道具
基本的な道具に慣れてきたら、さらに釣りを快適にする道具を追加してみましょう。これらがあると釣りの効率が上がり、より本格的にキス釣りを楽しめます。
竿立て|砂浜釣りでの餌交換が楽になる
砂浜でのキス釣りには竿立てが非常に便利です。エサ交換や仕掛け調整の際に竿を砂に置かずに済むため、リールに砂が付着するトラブルを防げます。実際に竿立てを忘れて釣行した際、リールに砂が入ってギアの調子が悪くなった苦い経験があります。
砂浜用の竿立ては、下部をねじ込んで固定するタイプが安定していておすすめ。風が強い日でも竿が倒れる心配がありません。軽量なアルミ製なら持ち運びも楽です。
堤防釣りでは必須ではありませんが、砂浜メインでキス釣りを楽しむなら投資する価値のあるアイテムです。

エサ箱|エサを長持ちさせる専用ケース
釣具店で購入したイソメは透明なプラスチックパックに入っていますが、直射日光や暑さに弱く、エサが弱りやすいのが難点です。専用のエサ箱があると、エサを良好な状態で長時間保てます。
木製やプラスチック製など様々なタイプがありますが、保冷効果のある発泡材入りのものがおすすめです。夏の炎天下でも、エサの活きが格段に違います。実際に真夏の釣行で比較してみたところ、エサ箱を使った方が最後まで元気なイソメを使えました。
開け閉めが簡単で、片手でも操作できるタイプを選ぶと、釣り中のストレスが軽減されます。

針外し|キスの小さな口から針を外すのに便利
キスは口が小さく、針を飲み込んでしまうことがよくあります。そんな時に針外しがあると、魚を傷つけることなく安全に針を外せます。特に小型のキスをリリースする際には重宝する道具です。
キス専用の針外しは先端が細く作られており、小さな口にもしっかり対応できます。ただし、キスの場合は左右のエラ部分を軽く押すと口が開くので、慣れてくれば指でも十分対応可能です。
初心者のうちは一つ持っておくと安心ですが、優先度としてはやや低めのアイテムと言えるでしょう。

タオル|汚れた手や道具を拭くのに重宝
釣りには何かとタオルが必要になります。エサを触った手を拭いたり、魚を掴んだ後の手をきれいにしたりと、用途は多岐にわたります。特に夏場は汗を拭くためにも欠かせません。
釣り専用のタオルでなくても、家庭用の古いタオルで十分です。吸水性が良く、乾きやすい素材のものがおすすめ。2~3枚持参しておくと、汚れても交換できて便利です。
首からかけられるタイプのフィッシングタオルも市販されており、使い勝手が良いアイテムです。

フィンガープロテクター|遠投時の指切れ防止
遠投にハマると欲しくなるアイテム。最初は応急処置でも大丈夫です[/word_balloon]予備の仕掛け|根掛かりや絡まりに備えて
キス釣りでは根掛かりや仕掛けの絡まりが起こることがあるため、予備の仕掛けを2~3セット持参しておくと安心です。特に釣り初心者のうちは、キャスト時の絡まりトラブルが起こりやすいものです。
せっかく良いポイントを見つけても、仕掛けトラブルで釣りを中断するのは非常にもったいないこと。予備があればすぐに釣りを再開できるため、釣果にも影響します。
慣れてくると、針のサイズや種類を使い分けたくなるため、複数パターンの仕掛けを持つようになります。そうした意味でも、早めに予備の習慣をつけておくと良いでしょう。

偏光サングラス|海面の反射を抑えて視認性向上
偏光サングラスは海面のギラギラした反射を抑えて、水中の様子を見やすくする優れものです。単なる紫外線カットのサングラスとは効果が全く異なります。
キス釣りでは海底の地形変化を見極めることが重要ですが、偏光グラスがあると砂地の微細な変化や障害物が見えやすくなるため、ポイント選びに大いに役立ちます。実際に偏光グラスを使い始めてから、明らかにポイント選択の精度が向上しました。
釣り以外の普段使いでも、ドライブ時の眩しさ軽減に効果があるため、一石二鳥のアイテムです。

チカラ糸|超遠投時の強度アップ
チカラ糸は天秤に結ぶ部分の強度を確保するための専用ラインです。超遠投を行う際、キャスト時の衝撃でメインラインが切れるのを防ぐ役割があります。
ちょい投げレベルでは必要ありませんが、本格的な投げ釣りにステップアップする際には必須のアイテムです。太いラインから細いラインへとテーパー状になっているため、飛距離と強度を両立できます。
結び方が少し複雑なので、釣具店で取り付けてもらうか、事前に練習しておくことをおすすめします。

釣り用椅子|長時間の釣りを快適に
長時間のキス釣りを楽しむなら、釣り用の椅子があると疲労が大幅に軽減されます。立ちっぱなしの釣りは意外と体力を消耗するため、休憩できる椅子は重宝します。
軽量で持ち運びしやすいアウトドア用チェアでも十分ですが、釣り専用のものは塩水に強い素材を使用しているため、長期間使用できます。強度のあるクーラーボックスがあれば、それを椅子代わりにすることもできます。
特に家族連れの釣行では、子供や高齢者の方に休憩場所を提供できるため、あると喜ばれるアイテムです。

予算別おすすめタックルセット
ここからは予算に応じたおすすめのタックルセットをご紹介します。それぞれの価格帯で、バランスの取れた組み合わせを実体験を踏まえて提案します。
【1万円以下】超お手軽エントリーセット
とにかく安くキス釣りを始めたい方向けのセットです。性能より価格を重視したい初心者におすすめ。
道具 | 商品例 | 価格目安 |
---|---|---|
竿・リールセット | ちょい投げセット2.4m | 3,000円 |
仕掛け | キス用2本針×3セット | 800円 |
天秤・オモリ | 立つ天秤5号×3個 | 600円 |
エサ | パワーイソメ1パック | 400円 |
小物類 | ハサミ・タオル等 | 500円 |
ライフジャケット | 腰巻式(簡易タイプ) | 4,000円 |
合計:約9,300円
このセットなら1万円以下でキス釣りをスタートできます。性能は最低限ですが、キスを釣る楽しさは十分味わえる構成です。

【2~3万円】本格スタートセット
長く使える道具で本格的にキス釣りを始めたい方におすすめのセットです。他の釣りにも応用が利く構成になっています。
道具 | 商品例 | 価格目安 |
---|---|---|
ロッド | シーバスロッド8.6ft ML | 8,000円 |
リール | 2500番スピニングリール | 5,000円 |
ライン | PE0.8号150m + リーダー | 2,000円 |
仕掛け・オモリ | キス用仕掛け・天秤各種 | 2,000円 |
小物類 | クーラー・バケツ・小物 | 4,000円 |
ライフジャケット | 膨張式腰巻きタイプ | 8,000円 |
合計:約29,000円
このセットならキス釣り以外にもシーバスやエギング、ライトジギングなど様々な釣りに応用可能です。長期的なコストパフォーマンスに優れています。

【5万円以上】長く使えるこだわりセット
性能にこだわって、長期間愛用できる道具を揃えたい方向けのセットです。投げ釣り専用タックルも含めた本格仕様。
道具 | 商品例 | 価格目安 |
---|---|---|
投げ竿 | 投げ釣り専用竿4.2m | 15,000円 |
投げリール | 投げ釣り専用リール | 12,000円 |
ライン | PE1号 + チカラ糸 | 3,000円 |
仕掛け・オモリ | 高級仕掛け・天秤各種 | 3,000円 |
周辺道具 | 高性能クーラー・竿立て等 | 12,000円 |
ライフジャケット | 高機能膨張式タイプ | 15,000円 |
合計:約60,000円
このクラスになると100m以上の遠投も可能になり、キス釣りの幅が大きく広がります。長年愛用できる品質です。

キス釣りに必要なものの選び方のポイント
道具選びで失敗しないために、重要なポイントを実体験を交えて解説します。初心者がやりがちな失敗例も含めてご紹介。
ロッドの長さと硬さの選び方
ロッド選びでは長さと硬さのバランスが重要です。短すぎると仕掛けが投げにくく、長すぎると取り回しが悪くなります。初心者には2.5m前後がベストです。
硬さについては、ML(ミディアムライト)からM(ミディアム)クラスが適しています。柔らかすぎると重いオモリが投げられず、硬すぎるとキスの繊細なアタリが分からなくなります。実際に硬すぎる竿を使った際、アタリがあっても気づかずに素通りしてしまったことがあります。
1.8m以下の短い竿を選んでしまい、キャスト時に仕掛けが絡まりやすくなる。3m以上の長い竿を選んで、取り回しが悪く疲れやすくなる。
リールサイズとライン容量の選び方
リールサイズは2500番から3000番が最適です。小さすぎるとライン容量が不足し、大きすぎると重くて疲れやすくなります。キス釣りではそれほど多くのラインを使わないため、150m巻ければ十分です。
ギア比については、ノーマルギア(5.2:1程度)が扱いやすいでしょう。ハイギアは巻き取りが早い分、キスの引きを楽しみにくくなることがあります。
リールサイズ | 適性 | 特徴 |
---|---|---|
2000番以下 | × | ライン容量不足 |
2500~3000番 | ◎ | キス釣りに最適 |
4000番以上 | △ | 重くて疲れやすい |
仕掛けの針数と針サイズの選び方
仕掛け選びで最も重要なのは針数のバランスです。初心者は2~3本針から始めることを強くおすすめします。5本針以上の仕掛けは確かに一度に多くのキスを掛けられる可能性がありますが、絡まりトラブルが頻発します。
針サイズは4~6号が基本です。大きすぎるとキスの小さな口に入らず、小さすぎると針掛かりが悪くなります。迷った時は5号を選んでおけば間違いありません。
結果:キャスト度に絡まり、釣りどころではない状態に
オモリの重さの決め方
オモリの重さは海底の感触がしっかり分かる重さを選ぶのが基本です。軽すぎると底が取れず、重すぎるとキスのアタリが分からなくなります。
まずは5号(約18g)から試して、底が取れない場合は徐々に重くしていきます。潮の流れが速い場所では重めに、穏やかな場所では軽めに調整するのがコツです。
実際の釣り場では、同じポイントでも時間によって潮の流れが変わるため、複数の重さを用意しておくと対応できます。
キス釣り道具の準備とセッティング方法
道具が揃ったら、正しいセッティング方法を覚えましょう。基本的な準備からエサ付け、投げ方まで実践的に解説します。
仕掛けの結び方と取り付け方
仕掛けの取り付けはメインラインに天秤を結び、天秤の先端に仕掛けを接続する流れです。結び方は簡単なクリンチノットで十分。強度よりも結びやすさを重視しましょう。
仕掛けと天秤の接続部分には、必ずスイベル(サルカン)を使用します。これがないと仕掛けが回転してライントラブルの原因になります。
基本的な結び方(クリンチノット)
1. ラインをスイベルの穴に通す
2. ラインを5~6回巻きつける
3. 先端を最初のループに通す
4. 唾液で濡らしてゆっくり締める
エサの付け方のコツ
エサ付けは通し刺しが基本です。イソメの頭部から針を刺し入れ、針と一体化するように真っ直ぐ通します。エサの長さは針先から1cm程度垂らすのが目安です。
長すぎるエサはキスが吸い込みにくいため、必要に応じてハサミでカットしましょう。イソメの頭部(硬い部分)は取り除いた方が食いが良くなります。
パワーイソメの場合も基本は同じですが、柔らかいため針から抜けやすいことがあります。しっかりと針に刺し込むことが重要です。

投げ方の基本テクニック
ちょい投げの投げ方はオーバーヘッドキャストが基本です。仕掛けを竿先から50cm程度垂らし、後方を確認してから頭上を通すように投げます。
力任せに投げる必要はありません。竿の反発力を利用してスムーズに振り抜くのがコツです。着水時にはラインを押さえて仕掛けの絡まりを防ぎます。
【投げる前の準備】
後方に人がいないことを確認し、仕掛けを適切な長さに調整
【キャスト】
頭上を通すように滑らかに竿を振り抜き、適切なタイミングでラインを放出
【着水後】
着底を確認してから糸ふけを取り、ゆっくりと巻き始める
初心者がやりがちな道具選びの失敗例
長年キス釣りをやってきて、初心者がよく陥る失敗パターンをまとめました。これらを避けることで、より快適な釣りデビューができます。
竿が短すぎて投げにくい
「持ち運びを重視して1.8mの竿を選んだら、キャスト時に仕掛けが絡まりまくり」という失敗例をよく見かけます。短い竿はキャストの際にライントラブルが起きやすいのが欠点です。
特に2本針以上の仕掛けを使う場合、最低でも2.4m以上の長さは確保したいところです。多少重くなっても、トラブルを考えれば適切な長さを選ぶべきです。
オモリが軽すぎて底が取れない
「軽い方が投げやすいと思って3号のオモリを選んだが、海底の感触が全く分からない」という失敗も多いパターンです。底が取れないとキス釣りは成立しません。
遠慮せずに5号から始めて、必要に応じて重くしていくのが正解です。慣れてくれば軽いオモリでも底は取れるようになります。
針数が多すぎて絡まりやすい
「一度にたくさん釣りたくて6本針仕掛けを購入したが、投げる度に絡まってストレス」という声もよく聞きます。針数が多いほど絡まりリスクが高まるのは避けられません。
最初は確実に2本針から始めて、慣れてから針数を増やすのが安全な道のりです。
失敗例 | 原因 | 対策 |
---|---|---|
竿が短すぎる | 持ち運びを重視しすぎ | 最低2.4m以上を選ぶ |
オモリが軽すぎる | 軽い方が良いと誤解 | 5号から始める |
針数が多すぎる | 欲張りすぎ | 2本針から開始 |
キス釣りの道具メンテナンスと保管方法
道具を長持ちさせるためには、適切なメンテナンスと保管が重要です。海釣りは塩分でダメージを受けやすいため、しっかりとしたケアが必要です。
釣行後のお手入れ方法
釣行後は必ず真水で塩分を洗い流すことが基本です。特にリールは内部に塩水が入ると致命的なダメージを受けるため、丁寧な水洗いが必要です。
竿は継ぎ部分を重点的に洗い、完全に乾燥させてから収納します。濡れたまま仕舞うとカビや腐食の原因になるため注意が必要です。
仕掛けについては、使用済みのものも真水で洗って再利用できるものは保管しておきます。針先が鈍っていないかチェックして、問題なければ次回も使用可能です。
リールは分解せず、外側から真水をかけて塩分を洗い流す。竿の継ぎ部分は特に丁寧に洗浄し、完全乾燥させる。金属部品は錆止めスプレーの使用も効果的。
長期保管時の注意点
シーズンオフの長期保管では、湿気対策が最重要です。リールはドラグを緩め、竿は風通しの良い場所に保管します。特にPEラインは紫外線に弱いため、暗所での保管が基本です。
仕掛けや小物類は、プラスチックケースに乾燥剤と一緒に保管すると錆びを防げます。年に数回は保管状態をチェックして、問題があれば早めに対処しましょう。

まとめ|キス釣りは最低限の道具で十分楽しめる!
キス釣りに必要な道具について詳しく解説してきましたが、最も大切なのは「まず始めてみること」です。完璧な道具を揃えてから始めるより、最低限の道具でも実際に釣り場に足を運ぶ方が、よほど有意義です。
私も最初は安い竿とリールのセットから始めましたが、キスが釣れた時の嬉しさは今でも忘れません。道具の良し悪しより、釣りを楽しむ気持ちの方がずっと重要だと実感しています。
今回ご紹介した道具の中でも、絶対必要なものは限られています。まずは基本の7点セットから始めて、釣りに慣れてきたら徐々に道具をグレードアップしていけば良いでしょう。
2.5mの竿、ナイロン3号付きリール、キス用仕掛け、天秤・オモリ、イソメまたはパワーイソメ、ハサミ、ライフジャケット。この7点があれば今すぐキス釣り開始可能!
キス釣りは年齢や性別を問わず楽しめる釣りです。家族や友人と一緒に、ぜひ海の女王「キス」との出会いを楽しんでください。最初の一匹が釣れた時の感動は、きっと一生の思い出になりますよ。
