ショアジギングを始めてみたいけれど、高価なロッドを買うのは躊躇してしまうという方も多いのではないでしょうか。しかし、コストパフォーマンスに優れたロッドでも、十分に青物を狙うことができます。価格を抑えながらも、基本性能をしっかりと備えたロッドを選ぶことで、初心者でも本格的なショアジギングを楽しめるのです。
近年では、国内大手メーカーのシマノやダイワをはじめ、メジャークラフトやタカミヤなど、各メーカーがエントリーモデルのラインナップを充実させています。1万円台でも十分な性能を持つロッドが数多く販売されており、選択肢は豊富です。
この記事では、コスパ最強のショアジギングロッドの選び方から、価格帯別のおすすめモデルまで、初心者でも失敗しない情報を詳しく解説します。青物との本格的なファイトを楽しみながら、お財布にも優しいロッド選びができるでしょう。

コスパ最強ショアジギングロッドの定義とは?価格と性能のバランスを徹底解説
コストパフォーマンスが高いショアジギングロッドとは、価格に対して十分な基本性能を備えたロッドのことを指します。単純に安いだけではなく、ショアジギングに必要な要素をしっかりと満たしていることが重要です。
一般的に、ショアジギングロッドの価格帯は1万円程度から5万円を超えるものまで幅広く展開されています。この中で、特にコスパが良いとされるのは1〜3万円程度の価格帯です。この価格帯は多くの釣り人が手に取りやすく、各メーカーが市場競争の中で力を入れている領域でもあります。
価格帯 | カテゴリー | 特徴 |
---|---|---|
1万円以下 | ローエンド | 激安/初心者向け |
1万円台 | ローエンド | 安め/初心者向け |
2万円台 | ミドルレンジ | 普通/中級者向け |
3~4万円台 | ミドルハイレンジ | 高め/中〜上級者向け |
5万円台~ | ハイエンド | 高級/上級者向け |
コスパの定義について
ロッドは趣味の道具であり、使用者の主観が評価軸となりがちで、正確なコストパフォーマンスを数値で表すことは困難です。ただし、全体を見渡すと「コスパが良い」と評価されるのは、1〜3万円程度のモデルが多い傾向にあります。
安いショアジギングロッドでも釣れる理由
価格の安さが釣果に直結することはほとんどありません。釣果を左右するのは、むしろ状況選択やポイント選び、そして釣り人の技術によるところが大きいのです。
確かに10kgオーバーのヒラマサやカンパチを狙う場合には、よりブランクスのパワーが強いハイエンドクラスのロッドが必要になることもあります。しかし、大多数の釣りシーンでは、エントリーモデルでも十分対応可能です。

失敗しないショアジギングロッドの選び方|5つの重要ポイントを初心者向けに解説
コスパ最強のショアジギングロッドを選ぶ際は、価格だけでなく、基本性能をしっかりチェックすることが重要です。以下の5つのポイントを押さえれば、失敗しないロッド選びができるでしょう。
ロッドの長さ|遠投性と操作性のバランスを重視
ショアジギングロッドの長さは、9ft6in~10ft6in程度のラインナップが一般的です。操作性や遠投性能などのバランスを考慮すると、9ft6inが基準となります。
長ければ長いほど遠投性は増しますが、その分振り抜きが難しくなったり、自重が増して長時間のアクションが辛くなったりするため、自分の体力と相談しながら選ぶことがポイントです。初心者の方には9.6ft前後が最もおすすめで、このサイズならダイワ ジグキャスターやシマノ コルトスナイパー BBなどが扱いやすいでしょう。
ロッドパワー|使用するジグの重さに合わせて選択
ショアジギングロッドのパワーは、魚のサイズに合わせるのではなく、メタルジグのウエイトに合わせるのが基本です。目的の釣り場で使用されるジグの重さを事前に確認しましょう。
MやMHといったパワーの表記はメーカーごとに基準が異なるため、必ず「適正ウエイト」を確認してください。30gのジグの使用率が高いのであれば、30gが中心にくる10〜50gといったウェイト幅がおすすめです。
具体的には、40~60gのジグを快適に扱いたいならメジャークラフト 三代目クロステージ、より幅広いウエイトに対応したいならタカミヤ ファルケンRが良い選択肢となります。
自重|予算内で可能な限り軽いものを選択
ショアジギングロッドのように長さがあるロッドでは、わずか数十グラムの差でも、持った時に感じる”重み”が大きく変わります。また、ロッドの自重は軽いほうが疲れにくく、飛距離も伸ばしやすい傾向にあります。
予算の範囲内で、できるだけ軽いものを選ぶようにしましょう。一日中ロッドを振り続けるショアジギングでは、この差が大きな疲労軽減につながります。軽量性を重視する方には、シマノ コルトスナイパーSSやメジャークラフト クロスライド5Gがおすすめです。
継数|初心者には2ピースロッドがおすすめ
ショアジギングロッドには、主に以下のような形態があります。それぞれの特徴を理解して、釣りスタイルや持ち運びの利便性に応じて選択しましょう。
種類 | メリット | デメリット | おすすめ度 |
---|---|---|---|
1ピースロッド |
感度が最高
強度も抜群
|
持ち運びが困難
車が必要
|
上級者向け |
2ピースロッド |
携帯性と性能のバランス◎
種類が豊富
コスパが良い
|
特になし
|
★★★★★ |
パックロッド |
非常にコンパクト
旅行に便利
|
強度が劣る
感度が低い
|
特殊用途 |
多くのショアジギンガーが選択している2ピースロッドが、初心者には最もおすすめです。生産数も多いため、コスパも最強となっています。今回紹介するアブガルシア ソルティースタイルも2ピースの代表格です。
価格帯|予算に応じた適切な価格設定
ショアジギングロッドの価格帯は幅広く、エントリーモデルであれば1万円前後から購入可能です。ハイエンドモデルになると5万円を軽く超えるモデルもありますが、ショアジギング初心者であれば、コスパ最強なエントリークラスのロッドでも十分です。
初心者の方の参考例

価格帯別|コスパ最強ショアジギングロッドおすすめ8選
ここからは、実際に多くのアングラーから高評価を得ている、コスパ最強のショアジギングロッドを価格帯別にご紹介します。ECサイトの売り上げ上位商品や、ユーザーから高い評価を得ているロングセラー商品から厳選しました。
【1万円以下】激安価格でも本格性能|初心者入門モデル
タカミヤ ファルケンR ウィズバレット 96MH
タカミヤからリリースされている1万円以下の最安クラスのショアジギングロッドです。初めてのショアジギングに最適で、激安価格でありながら粘るバットパワーと遠投力をきちんと備えています。
ラインナップもMLからHまで豊富にあり、ライトショアジギングから本格的なショアジギングまで対応可能。小型の青物やハタゲームからカンパチ、ヒラマサまでの性能をこの価格で楽しめるのは最高の魅力です。ロッドに迷うくらいなら、まずこの1本から始めて、次に新しいロッドを買うときに自分のスタイルに合うロッドを探す方が効率的でしょう。
全長 | 2.90m |
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継数 | 2ピース |
自重 | 234g |
ルアーウェイト | MAX 80g |
適正ライン(PE) | MAX 2.5号 |
- 初めてショアジギングを始めたい人
- 予算を極力抑えたい人
- まずは試してみたいという人
- サブロッドが欲しい人
- コスパを最重視する人
【1万円台前半】バランス重視|初心者から中級者まで対応
ダイワ ジグキャスター 96MH・N
ダイワのショアジギングロッドのエントリーモデルとして高い人気を誇るシリーズです。ブランクスは軽量肉厚の設計で遠投性が高く、ショアジギングで必要なしゃくりやすさも実現しています。
ガイドはラインと一番接するトップをSiCリング仕様とし、摩擦熱によるラインの弱りを軽減。96MH・Nは、堤防や磯から中型青物を狙うのに最適なパワフルなスタンダードモデルです。基本性能の高いLSJ入門ロッドとして、多くのアングラーから支持されています。
全長 | 9ft6in |
---|---|
自重 | 230g |
継数 | 2本 |
ルアー重量 | ジグ20-80g ルアー15-65g |
PEライン | 1.5-3号 |
- ダイワ製品を信頼している人
- 基本性能がしっかりしたロッドが欲しい人
- 中型青物をメインに狙いたい人
- 初心者だけど長く使えるロッドが欲しい人
- 安定したパフォーマンスを求める人
シマノ コルトスナイパー BB S96MH
ネジレを抑えるハイパワーX、オールダブルフットガイド、ゆるみ止めロックナット付きのリールシートを採用。6kgオーバーの青物にも対応できるスペックを備えています。
遠投性・操作性・パワーなど、上位機種に匹敵する基本性能をもちながらコスパ抜群のロッドです。ハイコスパなショアジギング入門ロッドとして、初心者から中級者まで幅広くおすすめできる一本となっています。
全長 | 9ft6in |
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自重 | 280g |
継数 | 2本 |
ルアー重量 | ジグMAX80g プラグMAX65g |
PEライン | MAX3号 |
- シマノ製品を信頼している人
- 初心者でも安心して使いたい人
- 大物にも対応したい人
- 上位機種並みの性能を求める人
- バランスの良いロッドが欲しい人
【1万円台後半】プラッキングにも対応|汎用性重視モデル
メジャークラフト 三代目クロステージ CRX-1002MH
初中級者におすすめなソルトルアーフィッシング専用のロッドシリーズです。ロッドのねじれを抑制する新製法・マイクロピッチクロスフォースを採用し、パワフルなキャスティングやファイトを可能にします。
CRX-1002MHはショアジギングで最も活躍する60g前後のメタルジグに対応したモデル。10ft2inのレングスは、堤防から地磯とフィールドを問わず活躍してくれます。また、プラッキングにも最適で、ロッドの重量が軽いため長時間の使用でも疲れにくいのが特徴です。
全長 | 10.0ft |
---|---|
継数 | 2本 |
ルアー重量 | 40-80g |
PEライン | 1.0-3.0号 |
アクション | レギュラー |
- ジギングとプラッキング両方楽しみたい人
- 長時間の釣行でも疲れたくない人
- 遠投性能を重視したい人
- しなやかなロッドが好きな人
- 万人受けするロッドが欲しい人
アブガルシア ソルティースタイル ショアジギング STJS-962MH-KR
エントリーロッドでありながら、初心者からベテランまで幅広く愛用される人気モデルです。ターゲットとなる対象魚も多彩で、大型青物や根魚の強烈なヒキに耐えうるバットパワーを持っています。
40g前後のジグをベースに設計されたミディアムヘビーモデルで、ジグだけでなくトッププラグにも対応。最新のブランク素材を採用し、一日中キャストしても疲れにくく、快適に釣りを楽しむことができます。また、デザイン性が抜群に良いため、女性アングラーにも人気です。
全長 | 9ft6in |
---|---|
自重 | – |
継数 | 2本 |
ルアー重量 | 20-90g |
PEライン | 1.5-4号 |
- デザイン性を重視したい人
- 軽快な操作性を求める人
- プラッキングも楽しみたい人
- 長時間の釣行でも疲れたくない人
- 幅広い魚種を狙いたい人
【2万円台】中級者ステップアップ|高性能バランスモデル
シマノ コルトスナイパーSS S96MH
シマノのコルトスナイパーシリーズでは2番目に安い価格帯の「SS」シリーズ。スパイラルXやハイパワーXの採用でネジレやブレを抑制し、軽くて強いロッドに仕上がっています。
ブランクス素材のグレードアップや、セパレートグリップなどの採用による上級機種にせまる軽さも見逃せないポイントです。入門用ロッドからのステップアップに最適なモデルで、磯からの大型青物とも安心してファイトできるパワーを備えています。遠投性、操作性、パワーを高次元に高めたロッドです。
全長 | 9ft6in |
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自重 | 248g |
継数 | 2本 |
ルアー重量 | ジグMAX80g プラグMAX65g |
PEライン | MAX3号 |
- 入門ロッドからステップアップしたい人
- 上位機種に近い性能を求める人
- 軽量性と強度を両立したい人
- 大型青物も視野に入れたい人
- 長く愛用できるロッドが欲しい人
メジャークラフト クロスライド5G XR5-962MH
他社の最高級ロッドにも使用される東レ(株)T1100Gカーボンや、R360構造を採用しながら、実売価格2万円台は特筆モノです。962MHは、堤防や磯での釣りに対応する本格的ショアジギングモデル。
60g前後のメタルジグやダイビングペンシルなどに最適な、操作性とパワーのバランスに優れるロッドです。ハイエンドクラスの高級素材を使用しながら、この価格で手に入るのは驚異的なコスパと言えるでしょう。
全長 | 9ft6in |
---|---|
継数 | 2本 |
ルアー重量 | 60±20g |
PEライン | 1.0-3.0号 |
- ハイエンド素材を安く手に入れたい人
- 性能面にこだわりたい人
- 操作性とパワーを両立したい人
- 長く使える1本が欲しい人
- 大型魚とのファイトを楽しみたい人

安いショアジギングロッドを使うメリット・デメリット|賢い選択をするために
コスパ最強のショアジギングロッドを選ぶ前に、安価なロッドのメリットとデメリットを正しく理解することが重要です。これにより、自分の釣りスタイルに最適な選択ができるでしょう。
安いショアジギングロッドのメリット
エントリーモデルのショアジギングロッドの最大のメリットは、安価に手に入る価格帯です。ハイエンドクラスのロッドを1本購入できる金額で、より状況に合わせたタックル選択を増やすことができ、2~3本を購入することが可能です。
安いショアジギングロッドのデメリット
安価なロッドのメリットは大きいですが、デメリットもあります。100g以上のヘビージグを使用する際は、ロッドのシャープさが少なくシャキッとしたキャストが決まりにくい場合があります。
また、10kgオーバーのヒラマサやカンパチなどの魚をロッドの復元力で受け止め浮かすシーンなどでは、ハイエンドクラスのロッドと比較するとどうしても劣ってしまいます。しかし、10kgオーバーの大型サイズをメインで狙うシーン以外では充分に使用できるため、気にしなくても問題ありません。
メリット | デメリット |
---|---|
価格が安く手に取りやすい
複数本購入で状況対応可能
気軽に始められる
基本性能は十分
|
ヘビージグのキャストがやや劣る
超大型魚には力不足の場合も
感度がハイエンドに劣る
|
コスパ最強ロッドを長く使うためのメンテナンス方法
せっかく選んだコスパ最強のショアジギングロッドを長く愛用するために、適切なメンテナンスは欠かせません。特に安価なロッドは、丁寧に扱うことで長期間使用できます。
使用後の基本メンテナンス
ショアジギングで最も注意すべきは塩分による腐食です。使用後は必ず真水で洗い流し、しっかりと乾燥させましょう。特にガイド部分やリールシート周辺は念入りに洗浄することが重要です。
使用後は必ず真水でロッド全体を洗い流します。特にガイドやリールシート部分は念入りに。
水分を拭き取った後、風通しの良い場所で完全に乾燥させます。湿気は大敵です。
直射日光を避け、温度変化の少ない場所で保管。ロッドケースがあれば理想的です。
月1回程度、ガイドの緩みやブランクスにキズがないかチェックしましょう。
トラブル予防のポイント
安価なロッドでも、正しい使い方をすれば破損のリスクは大幅に軽減できます。特にキャスト時の注意点を覚えておくことが重要です。

まとめ|コスパ最強ショアジギングロッドで青物ライフを始めよう
コスパ最強のショアジギングロッド選びにおいて最も重要なのは、価格と性能のバランスを見極めることです。高価なロッドを使ったからといって必ず釣れるわけではなく、むしろ状況選択やポイント選び、釣り人の技術の方が釣果に大きく影響します。
今回紹介した8つのロッドは、いずれも実際に多くのアングラーから高評価を得ている実績のあるロッドばかりです。予算1万円以下から2万円台まで、それぞれの価格帯で最もコストパフォーマンスに優れたモデルを厳選しました。
大物とのファイトを陸から手軽に楽しめるショアジギングは、本当に魅力的でスリル満点の釣りです。まずはコスパ最強の1本から始めて、青物との熱いファイトを存分に楽しんでください。
この記事を参考に、あなたにとって最高の1本を手に入れて、ぜひ海に出かけてみてくださいね。きっと素晴らしいショアジギングライフが待っているはずです。